マインドフルネス瞑想は、近年注目を集めていますが、多くの初心者が悩むのが「音楽を聴きながら瞑想しても良いのか?」ということです。結論から言うと、最終的には「無音」での瞑想が理想です。
しかし、初心者にとってはBGMの利用は有効なツールとなります。今回は、音楽とマインドフルネス瞑想の関係、そして最終的に目指すべき「無音」での瞑想について詳しく解説していきます。
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マインドフルネスは音楽聴きながら行うのはアリ?
マインドフルネス瞑想の本質は、外界からの刺激を遮断し、内側に向けられた意識を研ぎ澄ますことです。音楽はその過程において、妨げとなってしまう可能性を秘めているのです。
なぜなら、音楽聞くと頭の中でループして、瞑想どころではなくなってしまうから。これをイヤーワームといいます。マインドフルネスは思考をクリアにして、今感じていることをあるがままに見る実践です。
そこに、思考や感情、観念などがあると、純粋に今の体験を観察できなくなってしまいます。
リラクゼーション目的なら聞きながら行うのもあり
とはいえ、音楽が瞑想に全く役立たないわけではありません。
特に、初心者にとっては、音楽がリラックス効果をもたらし、瞑想に入りやすい雰囲気を作り出す助けとなる場合があります。
- ヒーリングミュージック
- 自然の音
- 環境音
などは、心を落ち着かせ、雑念を払拭するのに効果的です。しかし、あくまでも補助的なツールとして捉え、音楽に頼りすぎないようにすることが重要です。
また音楽を聴くよりも、深呼吸や筋弛緩法などを用いた方が確実なリラクゼーション効果が得られることも抑えておきましょう。
マインドフルネス瞑想に慣れていく過程で、徐々に音楽なしで瞑想する練習を積み重ねることで、より深い集中状態に到達することができるようになります。
聞いてもいい音楽とNGな音楽
歌詞のない音楽を選ぶ
瞑想中に歌詞がある曲を聴くと、意識が歌詞に向かってしまい、集中力が途切れてしまいます。歌詞のある音楽であれば、歌詞の意味を考え始めてしまうこともあるでしょう。
また、マインドフルネスは言葉から離れて、体験的にありのままに物事を観る実践です。言葉など概念が聞こえてくる状態は、マインドフルネスを妨げとなってしまいます。
ゆったりしたテンポの音楽を選ぶ
アップテンポな音楽は気持ちを高揚させるため、さまざまな思考や感情が呼び寄せられてしまいます。そのため、マインドフルネスの実践には適していません。
一方で、ゆったりとしたテンポの音楽は、リラクゼーション効果があり、心の落ち着きをもたらしてくれるため、瞑想に入りやすくなることがあります。
リラックスできる音楽を選ぶ
ヒーリングミュージックや自然の音など、リラックス効果のある音楽を選びましょう。心身の緊張を和らげ、心を静かにしてくれる音楽が、瞑想に適しています。
とくに自然の音などは、f/1ゆらぎと呼ばれるゆったりとしたリズムをもっており、身体のリラクックスに関わる副交感神経を活性化してくれるといわれています。
最終的には「無音」で行えるようにしよう
マインドフルネス瞑想において、音楽は心を落ち着かせるために用いることができます。しかし、最終的な目標は「無音」で瞑想できる状態になることです。
音楽を聴きながら瞑想する初期段階では、自然音や波の音など、歌詞のない穏やかな音楽を選ぶことが大切です。
これらの音は、雑念を流し、意識を内側へと向けるのに役立ちます。
瞑想を続けるにつれて、次第に音楽の存在が気にならなくなります。これは、心が澄み、集中力が高まっていることを示しています。その時が来たら、音楽を徐々にフェードアウトし、最終的には無音の状態を目指しましょう。
無音の瞑想は、より深いレベルのマインドフルネスを体験できます。音楽で雰囲気を使ったりしないため、自然な音の流れや感覚の流れを観察できます。
自分自身と真摯に向き合うための貴重な時間となるでしょう。
おすすめは最初から無音になれてしまうことですが、不安が強い、強い感情が湧いてしまうという方は、やり方を工夫する必要があります。
まとめ
マインドフルネス瞑想は、音楽を聴きながらでも行うことができます。しかし、その場合には観察は難しく、あくまでもリラクゼーションとしての瞑想となってしまう可能性があります。
心が落ち着かない場合は、リラックスするために音楽を流すのもアリです。しかし、最終的には「無音」での瞑想を目指しましょう。
音楽はあくまでも補助的なツールとして利用し、音楽に頼りすぎないように注意することが大切です。
音楽なしで瞑想できるようになれば、より深いマインドフルネスを体験でき、日々のメンタルヘルスにも良い影響が現れるでしょう。
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