当エントリが解決するお悩み
・マインドフルネスのやり方を知りたい
・でも、なんだか難しそう…
・初心者でもできる方法はないの
最近耳にするマインドフルネス瞑想。やってみたい気持ちはあるものの、なんだか難しそう…そんなイメージを持ってはいませんか?
瞑想と聞くとちょっとお硬い印象がありますか、コツさえ掴めばすぐにでも実践することができます。
ちなみに、私はマインドフルネス実践歴は4年ほど。これまでに
- 1日20以上瞑想する
- お坊さんの瞑想会に参加する
- マインドフルネス系の本を読み漁る
と言ったことを続けてきました。
私の経験と知識から、初心者向けにマインドフルネス瞑想について基礎から解説していきますね。
Contents
マインドフルネス瞑想とは
まずはマインドフルネスの意味から見ていきましょう。
ジョン・カバット・ジン博士は、マインドフルネスを以下のように定義しています。
- 今ここでの経験に評価や判断を加えることなく能動的に注意を向けること
少し難しい定義ですね。。もう少し簡単に言うと、
- 良い悪いの評価をせず今この瞬間に”きづく”
という意味で捉えて良いでしょう。
悩みはたいてい、過去や未来のことを考えている時に起こります。
例えば、不安で会話がうまくいかない人の場合、
- 「変な人だも思われないか」
- 「あの一言は余計だったな」
- 「こんなこと言ったらな嫌われるかも」
といった雑念が思い浮んでしまいます。
上記の項目はすべて、過去か未来のことを考えていますよね。
もちろん、コミュニケーションに限った話しではなく、私たちが抱える悩み事のほとんどは「今」には存在していないのです。
もともとは原始仏教
マインドフルネスの語源は、2600年前に遡ります。原始仏教の世界で大切にされてきた、
- パーリ語のsati(サティ)
- サンスクリット語のsmṛti(スムルティ)
が語源になります。意味としては、以下の通りです。
- 気づく
- 特定の物事を心に常に留めておくこと
つまり、原始仏教では、2600年前から現代心理学の最先端を行っていたわけですね。
先見の明がすごい…。
そして、近年、原始仏教のサティが心理学の世界でも注目されており、治療にも用いられるようになりました。
ジョン・カバッド・ジン博士がサティから宗教性をなくして、誰にでも活用できるようにしたものが、マインドフルネスなのです。
マインドフルネス瞑想の効果
それでは、マインドフルネス瞑想にはどのような効果があるのでしょうか。
マインドフルネスはうつ病を和らげる
宇佐美ら(2009)[1]では、大学生266名を対象にマインドフルネスが抑うつに与える影響を調べています。
その結果が以下の図です。
このように、マインドフルネスを行うことで、
・行動抑制
・行動始発
・注意
のコントロールが上手くなることがわかります。
そして、行動抑制のコントロールが高まることで、抑うつ症状も下がることがわかりました。
マインドフルネスは気分の落ち込みや、メンタルヘルスの悪化を防いでくれると言えそうですね。
ただ、別の研究では、マインドフルネスでうつ症状が悪化するという報告も出ています。すでにうつ症状が深刻な方は、医師の指示に従って行うようにしましょう。
あくまでも、健康な人はうつ病の予防につながる、ぐらいの解釈で良さそうです。
怒りが減る
さらに、マインドフルネスで無駄な怒りを抑えられることが示唆されています。
金(2015)[2]は、学部生209名を対象に、「ディタッチドマインドフルネス」が「怒り反すう」に与える影響を調べています。
それぞれの意味としては以下の通りです。
・ディタッチドマインドフルネス
⇒自分の状態を一歩引いて眺めている状態
・怒り反すう
⇒過去の体験を思い出し、怒りを起こしている状態
結果、以下のようになりました。
このように、ディタッチドマインドフルネス得点が高いほど、怒り反すうが下がっていることが分かります。
自分眺めることは、怒りを想起させる傾向を和らげてくれると考えられますね。
マインドフルネスは痛みを和らげる
Zeidanら(2015)[3]の研究では、75人の被験者を以下の4つのグループに分けました。
①オーディオを聞く群(対象群)
②プラシーボ群
③マインドフルネス群
④偽マインドフルネス群
これらの4つのグループを比較して、マインドフルネスがどれだけ痛みを緩和するかを調べました。
マインドフルネス群は、1日20分の瞑想トレーニングを4日間行ってもらいました。
その結果が以下の図です。
このように、もっとも「痛みによる不快」が減っているのは、マインドフルネス群であることが分かりますね。
つまり、マインドフルネスはプラシーボよりも痛みを和らげると考えられます。
4年間やってみた実感
私自身、4年間瞑想を続けてきました。その実感としては、
・集中力が高まる
・不安が和らぐ
・ストレスが減る
・眠りの質が高まる
・無駄な思考が減る
といった効果が得られました。
特に、私は考え事が激しく、ささいなことにも悩んでしまう性格。。
なので、無駄な思考が減ったのは自分の中でも大きな利点でしたね。
やり方はシンプル。ただ呼吸に集中するだけ
それでは、実際にマインドフルネス瞑想を行なっていきましょう。
手順としては以下の通りです。
- 椅子か、座布団など柔らかいものの上に座ります。
- お腹が少し突き出るぐらい、背筋を伸ばします。
- 自然となされる呼吸に注意を向ける。
- 3~4を制限時間まで繰り返す。
形式としては上記の4つのステップです。
ただし、呼吸する最中に意識すべきポイントがあります。
それは、
1.呼吸に意識を集中する。
2.雑念が表れたら、それに気づき呼吸に意識を戻す。
ここが最も重要なポイントです。
酸素が鼻から通りぬけていく感覚や、口から外に空気がでていく感覚に意識を向けつづけます。そして、考え事が浮かんだら”気づき”、感覚に意識を戻すのです。
目は閉じても閉じなくても大丈夫です。
目を開いた状態で行うときは、何か一点に視線を集めると気がそれたときにわかりやすいです。
また、必ず座ってやらなくてはいけないわけでもないので、日常生活で時間がある時に取り組んでみてください。
※動画でも解説しています。文章だと分かりづらいという方は下記をご覧ください。
集中できない人ほど効果が高い
ここまで見てきたように、それた意識を戻すことで集中力が鍛えられます。
つまり、注意散漫な人ほど効果が高いです。
いろんな雑念が浮かんでくるため、何回も注意力を鍛えることができます。
もちろん、意図的に考え事をしても意味がありません。あくまでも頑張って集中し、それでも気が散ってしまった時のみ有効です。
まずは、1日5分の瞑想から始めて集中力のトレーニング行ってきましょう。
コミュニケーションでは、自分が話していること、相手が話していることに集中することが重要です。
瞑想でトレーニングを積むことで、集中力や意志力が高まって自分をコントロール出来るようになりますよ。
※最後に注意点
この記事では、瞑想すればメンタルヘルスが向上する!とも取れる内容で書いていますが、元々瞑想は何かを得ようとして行うものでありません。
瞑想の目的は『手放す』ことであり、どちらかと言えば「効果なんてなくてもいい」と思えるようになることが大切です。
そこで、何か効果を期待して行うのではなく、今ココにただ集中するだけでOK(効果がなくてもOK)というイメージで行いましょう。
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