人はしばしば誘惑に流されてしまうもの。やっていけないと頭でわかっていても、ついつい誘惑に流されてしまいます。
しかし、強い衝動が浮かんで、それに流されてしまうと確実に悪い結果に繋がります。例えば、甘いものを制限なしに好き放題食べていたら、
・太る
・健康を害する
・さらに衝動的になる
などの被害を被るはずです。これを繰り返していくと、人生の満足度やメンタルヘルスにも大きく低下してしまうので、かなり深刻な問題。
今回はそんな誘惑に流れにくくなる呼吸法である「sober呼吸法」をご紹介します。
Contents
SOBER呼吸法とは?
sober呼吸法は、MBRP(アディクション・依存性のためのマインドフルネス)で用いられる呼吸法です。
soberとは、日本語にすると、冷静な、落ち着いた、しらふという意味があります。
つまり強い衝動が浮かんだ時に、冷静さを取り戻し、依存行動を和らげる呼吸法。
SOBER呼吸法は以下の5つ頭文字をとって名づけられました。
S…Stop(ストップ):止まる
O…Observe(オブザーブ):観察する
B…Breeze(ブリーズ):呼吸
E…Expand(エキスパンド):広げる
R…Respond(レスポンド):マインドフルに反応する
呼吸法この5つのステップで進めていきます。具体的なやり方を見ていきましょう。
SOBER呼吸法の5つのステップ
①Stop:止まる
今行っている行動を一旦ストップします。私たちは誘惑に駆られている時、しばしば思考や感情に自動操縦されて行動を起こしてしまいます。
そこで、一旦行動を止めることで、自動思考に流される前に気づくことができ、冷静さを取り戻すことができるようになります。
例えば、甘いもの食べたくなって、帰り道にコンビニに立ち寄りたくなった場合で考えてみましょう。
いったんコンビニに入るを止める
デザートに手を伸ばすのを止める
レジに行くのを止める
など行動をストップします。この時、「甘いものを買うのをやめなくてはいけない」「甘いものをたべてはいけない」などと考える必要はありません。
とりあえず甘いものを買う買わないの判断は後回しにして、ただ行動を止めるだけでOKです。
②Observe:観察
次に今起きている思考や感情、身体の感覚を観察していきます。観察とは客観的に、良い悪いと評価や判断をせずに、ただ眺めることです。
例えば、
甘いもの食べたいと思っているな…
肩が強張ってるな…
心拍数が早くなっているな…
などと自分の内側の状態を観察していきます。しばらく観察を続けると、身体の不快感や思考、感情などが落ち着いてくるはずです。
③Breeze:呼吸
次に自分自身の呼吸に意識を向けていきます。この時、呼吸をコントロールする必要はありません。自然と沸き起こる呼吸に注意を集中していきます。
吸う息でお腹が膨らみ、吐く息お腹がへこんでいくのを観察します。
④Expand:広げる
次に呼吸以外の部分、体全体に観察を広げていきます。また今の経験や状況を含めて観察の対象を広げていきます。
そして、しばらくの間その状態を保てるかどうか確認しましょう。
緊張や抵抗を感じたら、その部分に息を吹き込むように呼吸をし、ゆっくり吐き出していきます。そして緊張を感じている部分が柔らかくなっていくのを観察します。
どんなものであれば、今ここにあるものを否定せず、抵抗せずに受け入れていきます。
⑤Respond:マインドフルに反応する
今本当に何が必要をなのか。また「今の自分にどうすれば、それができるのか」を考え、気づきを持って行動していきます。
反射的に行動するのではなく、体の動きや思考を観察しながら行いましょう。
例えば、
といった感じです。
ここで意識したいのは、心と体で何が起こっていも、どう反応するかは自分で決めることができる
という部分です。衝動的が起こっていても、それを観察し、離れて観ることで、自動操縦から抜け出し、コントロールを取り戻すことができます。
実際にやってみた感想
私も甘党なので、甘いものに誘惑されることも多くありますが、SOBER呼吸法を取り入れたおかげで、度を超えてデザートを買うことは無くなりました。
コツとしては、観察の部分を丁寧に多くの時間をかけて行うことです。自分の思考や感情を俯瞰して観ることで、かなり衝動が落ち着いてきます。
すると、視野が広がり、「甘いものを買わない」「また今度にする」など別の選択肢が見えるようになってきます。
完全に落ち着いたところで、より自分にとって必要な行動を取ることで衝動を乗り越えることができました。
まとめ
衝動が起きる度に、このsoberの5つのステップを試すことで、より良い行動を起こすことができます。
どうしても衝動が抑えきれない場合は、無理をする必要はありません。ただ、なるべく衝動的に行動してしまっている自分を観察するよつにしましょう。
失敗することも多くあります。めげずに何度も繰り返し挑戦することが大切です。ストレスにならないように、少しずつ行えるといいですね。