ジャーナリング(書く瞑想)のやり方と効果を解説

ジャーナリング

日々の喧騒から離れ、心を整える方法として注目されているジャーナリング。この記事では、ジャーナリングのやり方と効果について詳しく見ていきましょう。

ジャーナリングとは?

ジャーナリングは、マインドフルネスの一環として行われる方法です。具体的には、

 

  • 感情や思考をありのままに紙に書き出す

 

という実践です。

これにより自分の気持ちや考えに気づき、今ここに意識を向けることができます。

もしくは、感情的になってしまった場面を振り返り、その時の思考や感情を書き出すことで心の整理につながります。

ジャーナリング

ジャーナリングは特別な技術は必要なく、紙とペン、あるいはスマホやPCのメモ帳など使って、気軽に始められる瞑想法です。

 

 

 

ジャーナリングの効果

ジャーナリングは、メンタルヘルスにプラスの効果があるとされています。

以下は、URMC(ロチェスター大学医療センター)が発表しているジャーナリングの効果です。

不安・ストレス・うつを減らす

私たちが不安にさいなまれている時は、脳のワーキングメモリ(短期記憶)と呼ばれる部位が思考や感情でいっぱいになってしまっています。

脳

その結果、普段できるはずのことができなかったり、頭が真っ白になってしまったりするのです。

一方で、思考を頭の外に出すことは、心理学で「思考の外在化」と呼ばれており、自分の思考を紙に書き出すことで、ワーキングメモリに空きが生まれ、心が落ち着いたり集中力が高まったりします。

アメリカの心理学者J.W.ペネベーカーの研究では、過去にトラウマを抱えた人を対象に、筆記療法を行うグループと何もしないグループにわけて生活や心境の変化を記録しました。

その結果、筆記療法を行ったグループの全員が肯定的な反応を示し、その80%が自信を持てるようになったのです。

問題解決と優先順位付け

問題解決を目的とせず、ただ感情や思考を書き出すだけでもメンタルヘルスに効果的ですが、日記として自分の問題を整理する書き方もあります。

日々の課題や問題を整理し、優先順位をつけることで、

 

  • 今何をするべきかが明確になります

 

ジャーナリングをすることで、毎日がなんとく過ぎていくという状況や、もやもやしている状況を整理し、今の状況を客観的に把握する一助となるのです。

また、記録を通じて問題の共通点や解決策を見つけることもできます。

ポジティブに気づき、ネガティブを特定する

ポジティブ心理学の世界では、ジャーナリング1つのやり方として「3 Good Thinks」というものがあります。これは、一日の終わりに今日あったポジティブな出来事を3つ書くという方法です。

寝る前に考えたことは、記憶に残りやすく、自分の考え方や物の見方などに影響を与えます。

そこで、ポジティブな面を書き出すことでネガティブな固定概念を弱め、よりオープンで受容的な考え方を育むことができます。

その結果、ジャーナリングをすることで

・自己批判
・自信のなさ
・他者批判
・イライラ

などが和らぎ、自己肯定感や幸福感を高めてくれるのです。

また、寝る前に行うのは好ましくないかもしれませんが、ネガティブな出来事を書き出すジャーナリングの方法もあります。

ネガティブな場面や感情、思考を書き出すことで、それらを受け入れる姿勢を作ったり、状況を改善するアイデアを生み出したりできます。

ジャーナリングに必要な6つの視点

ジャーナリングに取り組む前に、心構えとして踏まえておきたいポイントがあります。それは以下の通りです。

ジャーナリングに必要な6つの視点
  1. なぜ日記をつけたいのか考える:目的を考えることで、モチベーションの維持に繋がります。メンタルケアのため、目標達成のため、アイデアを出すため、自己理解するためなど様々など目的を明確にしましょう。
  2. 日記を書く時間を定期的に見つける:日記を始めるための次のステップは、少しの時間を捧げて書く時間を選ぶことです。朝、昼休み、寝る前など、日々の中で適切な時間を見つけて習慣化しましょう。
  3. 些細なことから書く:日記を書き始める際、小さなエントリから始めることを心に留めておきましょう。プレッシャーをかけず、ただ頭に浮かんだことや感情を書き留めることからスタートしましょう。徐々に長いエントリや特定のテーマについても書けるようになります。
  4. 自由に書く:始める際は、文法やスペルにこだわらず、思考をそのまま書き出すことに集中しましょう。自分の考えや感情を自由に表現する場であることを忘れずに。
  5. マインドフルに書く:日記を書く際にもマインドフルネスを実践し、自分の考えや感情に注意を向けましょう。日記を通じて今この瞬間に意識を向けることで、深い洞察を得ることができます。
  6. 粘り強く続ける:ジャーナリングの効果を実感するには時間がかかることを理解し、自分に優しく粘り強く続けましょう。日記の習慣を築く過程で小さな進歩を楽しんで、自分を励ましましょう。

ジャーナリングの書き方

それでは、ここからジャーナリングの書き方について見ていきましょう。具体的には、5つのポイントを踏まえて実践してみてください。

ジャーナリングの書き方
  1. 不完全さを受け入れる: 自分の恥ずかしい部分を素直に書く、文法を気にしないなど、自分の感情や思考をありのままにさらけ出すこと大切にします。特に誰に見せるわけでもありません。素直な自分を表現しましょう。
  2. 途中で修正しない: 書きながら修正や編集はしないようにしましょう。流れるままに書くことで、ありのままの感情や考えが表れる可能性が高まります。
  3. 思いついたことを書く: 頭に浮かんだことをそのまま書きましょう。これによって、思考と感情とつながりやすくなります。殴り書きでもいいので早く文章を書いてみてください。
  4. 感覚に注意を向ける: 書きながら紙とペンの感触、書く音、呼吸などの感覚にフォーカスしてみましょう。感覚に意識を向けることで、今この瞬間に注意が向き、瞑想としての効果が得られます。
  5. 考えを観察する: 書き始めるときに、思考がどのように湧き上がるか観察してみてください。そして、考えたを事に善悪のラベルをつけずに、そのまま書き出しみましょう。
  6. 感情を観察する: 書く時に湧き上がる感情に注意を向けます。体のどの部分に感情が現れているかに注目し、それを詳しく記述してみましょう。考えの観察と同じように、評価判断せず感情を受け入れましょう。

ジャーナリングは、自分自身と向き合い、ありのままを受け入れることに一役買ってくれます。ぜひマインドフルネスを深めるためにも日々継続してみてください。

瞑想

まとめ

ジャーナリングは、感情や思考を記録する方法で、心の整理やマインドフルネスに役立ちます。日々の喧騒を離れて、内面と向き合い、自分の気持ちや考えに気づきをもたらす手段です。

日記を通じてストレスや不安を軽減し、ポジティブな感情や成長の気づきを得られるでしょう。目的を明確にし、自分に合ったやり方で定期的に書くことが大切です。

参考記事:
ぐるぐる思考・反芻思考を止めるマインドフルネスの4つのステップ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です