マインドフルネス瞑想の大きな欠点として、
「めんどくさい」
というものが挙げられます。
マインドフルネスは思考や感情を観察する実践ですが、人間の本能はそんなことは望んではいません。
- 妄想したい
- 美味しいものを食べたい
- ずっと寝ていたい
などが本来の人間の希望です。つまり、マインドフルネスは本能にあらがう行為なため、取り組むまでにめんどくさい気持ちが湧いてしまうのです。
そこで、活用できるのが今回ご紹介する「3分間呼吸空間法」という瞑想法です。
Contents
3分間呼吸空間法とは?
3分間呼吸空間法は、文字通り3分間でできる手軽な瞑想法です。この3分間で3ステップで注意の対象を変えていきます。別名、3ステップ呼吸空間法とも呼ばれます。
特にマインドフルネス認知療法(MBCT)で用いられる瞑想法で、今の体験をあるがままに受け入れる姿勢と今ここに注意を向ける姿勢を育てていきます。
3分間呼吸空間法の活用場面
3分間呼吸空間法は、以下の状況の時に役に立ちます。
思考や感情が止まない時
瞑想したいけど、あれこれ思考や感情が生まれてきて、瞑想する気になれない場合に活用できます。
短い時間でも瞑想することで、瞑想に取り組むハードルを下げ、実践しやすくなります。DoingモードからBeingモードに切り替わるきっかけとして使うことができます。
日常生活でストレスを感じた時
瞑想はストレスを下げることはよく知られていますが、日常生活ではストレスを感じても長い時間瞑想に入るわけにはいきません。そこで、3分間だけ瞑想することで、忙しい状況の中でもストレスに影響されずにメンタルを安定させることができます。
3分間呼吸空間法のやり方
具体的なステップは以下の通りです。
ステップ① 今の体験に気づく
まずは今起きていることに気づきます。例えば、
- 体の感覚
- 思考
- 気分
などを観察していきます。今の生じている体験を変えようとせず、そのままにして受け入れて、「あ、今〇〇と思っているな」「あ、今〇〇と感じているな」と眺めていきます。
これを1分ほど続けます。
ステップ② 呼吸に注意を向ける
次に呼吸に注意を集中させていきます。具体的には、自分がもっとも呼吸の動きを感じやすい場所を決めて、その感覚を通して今ここに気づいていきます。
例えば、お腹の動きであれば、
- 吸う息でお腹が膨らむ感覚
- 吐く息でお腹がへこむ感覚
- お腹の膨らみがへこみに変わる瞬間
など細かく意識を向けていきます。途中で別の考えが浮かんだら、「あ、思考が湧いた」と気づき、また呼吸の動きに意識を向けていきます。
このステップも1分間ほど実践していきます。
ステップ③ 今感じているもの全てを観察する
最後に今感じているもの全てを観察していきます。
- 思考
- 感情
- 体の感覚
- 呼吸
など今の感じているものをオープンに感じ、どんな体験も受け入れていきます。また、その体験が少しずつ変化していることにも目を向けていきましょう。
そして、この気づきを瞑想が終わった後の日常生活でも、意識して広げていきます。
このステップも1分間ほど続けて、時間になったらゆっくりと目を開けて瞑想を終了します。
まとめ
3分間呼吸空間法は、長時間の瞑想はハードルが高いと考えがちな人におすすめな方法です。
私自身、瞑想長く続けてきましたが、気が進まない時は、3分間呼吸空間法を実践して、瞑想モードに入ってから長い時間の瞑想を行っていました。
瞑想は、やる前に「地獄のようなめんどくささ」があると感じています。しかし、一度やり始めてしまえば、大荒れの心も徐々に静まっていき、安らぎや喜びが得られるようになります。
そこで、まずは3分間から実践してみてくださいね。
・手軽にできる瞑想のやり方
・短時間で心を落ち着かせる方法
・DoingモードからBeingモードに切り替える方法