マインドフルネスは、不安症やうつ病の改善などメンタルに効果的なのは有名な話。
しかし、全ての人に同様の効果があるわけではなく、向き不向きが存在します。
本記事では、マインドフルネスが効きやすい人の特性や、反対に効果が出にくい人の特徴について解説していきます!
Contents
マインドフルネスに向いている人の特徴
マインドフルネスが特に効果を発揮しやすい人の特徴について見ていきましょう。
1.素直な人
マインドフルネスは、素直である人ほど効果が高まりやすい傾向にあります。実はマインドフルネスの源流である仏教の開祖、ゴータマ・ブッダも悟るための条件としてたった1つ
「素直であること」
を挙げています。
素直な人は、自分の過ちを認め、人から指摘されたことを受け止めることができます。仏教では、他人を変えるのではなく、まず自分を変えることを大切にします。そのため、自分の欠点を素直に認めて改善する素直さが大切なのです。
マインドフルネスも同様で、外のものに気を取られるより、自分の内面に意識を向けます。素直に実直にマインドフルネスを実践する人は、効果が出やすいといえるでしょう。
2.本気度が高い人
これはわかりやすい話かもしれませんが、やはり本気度が高い人は結果も出やすいです。
なんとなく、
といった具合でいい効果があればいいなぐらいで、始めればおそらく3日坊主の結果に終わってしまうでしょう。
マインドフルネスは、自分の感情や本能の流れに逆らう作業です。そのため、シンプルな方法ではりますが実践は簡単ではありません。もちろん失敗することはありますが、真剣に実践に向き合うことが大切です。
3. セルフコンパッションがある人
セルフコンパッションとは、
自分に対して思いやりを持ち、困難な状況でも自己批判をせずに自分を励ますことができる能力
です。
マインドフルネスは、セルフコンパッションを養うことにも繋がります。しかし、雑念が生まれてくるたびに自分を責めたり、自己嫌悪になったりしてしまう場合は問題です。
特にマインドフルネスでは、今ここの体験を評価判断せずに、あるがままに観る実践です。雑念が生まれることは1つの自然現象であり、良いも悪いもありません。
この点、雑念が生まれたときに、自分に「ダメだ」「やってしまった」などと評価すると、マインドフルネスの深まりが得られなくなる可能性があります。
そのため、あまりにも自己批判的になり、マインドフルネスが上手く進まない場合には、まずはセルフコンパッションを鍛える方向で進めていくとよいでしょう。
4. マインドワンダリング傾向が高い
マインドワンダリングとは、
意識が現在の瞬間から離れ、過去や未来に向かってさまよってしまう状態
です。
つまり、マインドフルネスの逆の概念と捉えて良いでしょう。「それじゃあ、マインドワンダリングが高い人は、マインドフルネスに向いてないんじゃないの?」と思われるかもしれません。
確かに、マインドフルネスを深める上では、マインドワンダリングの傾向が少ない事は重要です。しかし、雑念が多かったり、思考がさまよってしまう人の方が、マインドフルネスの効果を感じやすい傾向にあります。
また、マインドフルネスの力は、注意が取れたときに、そのことに気づき、注意の対象に意識を戻していくことで養われていきます。そのため、最初は、雑念に飲まれながらも、何度も注意を対象に戻すことが大切なのです。こうした理由から、マインドワンダリングが高い方がマインドフルネスの力をはぐくみやすいと言えるでしょう。
マインドフルネスに向いていない人の特徴
マインドフルネスの効果が出にくい、向いていない人の特徴は、先ほど向いている人の特徴を逆にしたものが当てはまります。(※マインドワンダリングが高い意外)
それらの他にも、向いてない人の特徴がありますので以下に紹介していきます。
1.頑張りすぎる人
マインドフルネスを始めたばかりの頃に、ありがちなのが、つい頑張りすぎてしまうことです。
結果を早く出したいがために、1日30分、瞑想などを始めて、結局続けられなくなってやめてしまうと言うパターン…。皆さんは経験はないでしょうか?
私自身、最初は15分から始めて30分ぐらいまで伸ばしたのですが、結局続かなくてやめてしまいました。マインドフルネスでは、1回の時間の長さよりも、短い時間でも、毎日続けることが重要とされます。
最初からアクセル全開で実践してしまう人は注意が必要です。
2. 自己中心的な人
あまりにも、利己的で、自己中心的な人はマインドフルネスを実践しても、なかなか集中できないことがあります。
基本的に、自己中心的な人は、人間関係でトラブルを抱えがちです。その結果、瞑想中に、そのトラブルにまつわる妄想が現れやすく、
- 怒り
- 憎しみ
- 悲しみ
などの強い感情が現れやすくなります。もちろん、こうした感情が生まれてもマインドフルに受け止めて、感情が消えていくのを眺めていれば問題はありません。しかし、一切その感情の影響を受けずに、ただ眺めることができるのは、瞑想実践が進んだ人に限られるでしょう。
特に強い感情の場合、観察するのが難しく、気がついたら、感情に任せて妄想していたという結果になりかねません。
そのため、自己中心的な人は、マインドフルネスを実践しても、どこかで壁にぶつかってしまう可能性があります。
3. 発達障害傾向が高い人
自閉症スペクトラム傾向やADHD傾向が高い人は、マインドフルネスのやり方を理解するのが難しかったり、注意を一定時間集中させることが困難であったりするため、効果を感じにくいことがあります。
特に座る瞑想などの静的なマインドフルネスの実践には苦痛をともなう可能性が高いです。
4.知識的な人
マインドフルネスに向いていない人の特徴として、知識に頼りがちな人を挙げることができます。いくら理論的に理解していても、体験を通して実感できなければマインドフルネスの真価を発揮できないのです。
以下、知識的な人がマインドフルネスに向いていない理由をいくつかまとめました。
知識ばかりで頭がいっぱい
マインドフルネスって、知識を蓄えるだけではあまり意味がありません。体験を通じて、実際に心と身体の変化を感じることが大切なのです。いくら本を読んで理解しても、それを実生活に活かせなければ…ちょっともったいないですよね。
頭でっかちで、感覚が鈍い
知識にこだわる人は、感覚を感じるのが苦手なことが多いです。例えば、呼吸や身体の感覚の変化があっても、「あれ、これはどういう意味だろう?」って考えすぎてしまいます。その結果、体験そのものをスルーしてしまうことも少なくありません。
今に集中できない
知識的な人は、どうしても理論や分析に意識が向いてしまうので、目の前の体験に集中するのが難しいことがあります。過去のことや未来の計画に思考が飛んでしまって、「今、この瞬間」をしっかり感じることが難しくなるのです。
向き不向きよりも、少しずつ身につけよう
ここまで、マインドフルネスに向いている人と向いていない人の特徴について解説してきましたが、実際には「向き不向き」なんてそれほど重要ではありません。むしろ、大切なのは、「慣れ」なんですよね。
最初はどんな人でも、マインドフルネスに取り組むと「これで合ってるのかな?」とか「うまくできてるのか不安」って感じることがあると思います。
特に、知識ばかりに頼ってしまう人は、「本に書いてある通りにやれているのかな?」なんて、頭で考えすぎてしまいがち。でも、実はそれって当たり前なんです。慣れていないうちは、誰だって頭でいろいろ考えてしまいます。
少しずつ慣れていくことで変わる
マインドフルネスの効果を感じるには、少しずつ体験を重ねていくことが大事。最初はなんだかピンとこないかもしれませんが、続けていくうちに自然と「今ここ」に集中できるようになります。知識的な人も、体験を通して感覚に意識を向けることができるようになっていきます。
たとえば、最初のうちは呼吸に集中しても、頭の中でいろんな考えが浮かんでくることがあるでしょう。しかし、続けるうちに「今、考えが浮かんでいるな」と冷静に観察できるようになっていきます。少しずつ「慣れ」が身についていくと、自然と効果を実感できるようになるのです。
無理せず続けることがポイント
マインドフルネスは、急にうまくできるようになるものではありません。少しずつ、無理せず続けることがポイントです。慣れてくると、普段の生活でもちょっとした瞬間に「今ここ」を感じられるようになりますよ。
だから、最初は向き不向きは気にせずに、自分のペースでやってみるのが一番です!
まとめ
マインドフルネスは、多くの人に効果的な治療法ですが、全ての人に同じように効果があるわけではありません。
マインドフルネスが特に効きやすい人と効きにくい人の特徴を理解することで、より効果的な治療アプローチを見つけることができます。
この記事で紹介した特徴や方法を参考に、自分に合ったマインドフルネスの実践を見つけ、心の健康を向上させていきましょう。